第一弾の追加DLCの配信も始まっている「ゼルダ無双-厄災の黙示録-」。
以前にクリアした段階でネタバレを抑えた感想を書いたんですが、そういえばネタバレ版を書いて無かったのでその感想を書き綴ります。
やや重複してる部分もありますが、ストーリー部分中心のネタバレ含む感想になります。
ゼルダ無双の感想 ストーリーは超王道。だけどそれが良かった
個人的なゲームの総括としては良く出来ていたと思いますしかなり楽しめたゲームでした。
以前の感想でも書きましたが
- BotWのストーリーやキャラへの思い入れ
- ifストーリーという点
- 無双シリーズ自体の好み
この辺りで評価が分かれるゲームという印象です。
仕様などの点では多少の粗はあるものの、クリア後の要素も含めてストーリーは完璧に近かったと思います。
BotWの王道外しが今作を引き立てた
プレイ済みの方には今更の話になりますが、BotWは王道の必勝パターンだったはずが様々な要素から先手を取られ負けてしまうという王道外し。
だからこその名作でもあったと思います。
一方で今回のゼルダ無双のストーリーは王道過ぎるくらい王道。
本来ならご都合主義過ぎるくらいの出来すぎた展開ではあるんですが、BotWのストーリーがあっただけにそれがむしろ良かった。
100年前のBotWの時間軸でやりたかった事が出来た感もあって、感慨もひとしお
BotWをプレイ時は「英傑達を救える様な方法は無いのか」と思ってたので別ゲーとはいえ、それが実現されたのは本当うれしかったです。
ベタだろうとやっぱハッピーエンドは良い。
BotW史実に沿っていたのはうれしい
ゲームの世界で史実というのも変な話ですが、ある程度ブレワイの時間軸に沿っていたのも良かったです。
キャッチフレーズの「知られざる100年前の戦場へ」は、結局ifストーリーだったりで大袈裟感があったものの基本的にはBotWと同じ様に進んだのも嬉しかった点。
例えばBotWでの厄災復活後にリンクがゼルダを連れて逃げるシーン。
リンクがゼルダの手を引き、森の中を逃げている
ゼルダの雰囲気から恐らくハイラル王を助けられなかった事が窺える
細かいシチュエーションに違いはあるものの、ゼルダ無双ではその前の部分に当たる様なシーンが見られます。
リンクの使命はあくまでゼルダの護衛。王に諭されゼルダを連れて逃げる道を選ぶ。
BotWでも「こういった理由でゼルダだけを連れて逃げたのかな」と想像出来てしまいます。こういうBotW本編に関連したエピソードは多くありました。
他のシーンでも大きく歴史が変わったというよりは「元々のエピソードがそれぞれ少しずつ変化した」というスタンスだったのはBotWリスペクト感もあってうまい作りだったと思います。
ある意味BotWのファンサービス的。
すでに色々な方が様々な考察をされていますが、ミニガーディアンのテラコの介入でどこがどう変化したのか考えるのも面白いです。
他のエピソード含め今回の無双はあくまで別の時間軸。
ブレワイ本編で描かれなかった部分に対して、プレーヤーそれぞれが既に持っていたイメージを否定するのでは無く「一つの解答」として用意してくれたのはifストーリーのうまい使い方だった様に思います。
インパの存在がめちゃよかった
100年前のインパの容姿はパーヤにそっくり。時系列でいうと逆ですが。
語彙力0のアホみたいな表現になってますが、ゼルダ無双でもインパの立ち位置は凄く良かったです。
今回のゼルダ無双では、もはや様式美になったテラコとのコンビ芸
常にゼルダを気遣ったり、時には叱咤とある意味ゼルダの一番の理解者であった事が伺えました。
もしかするとブレワイではここまでの仲では無かったかも知れませんが、ゼルダが最後のウツシエをインパに託したのも納得。
刻印を3つ揃えた時の必殺技ゲージの貯まる速度は異常
空中での投げクナイには地味にヘッドショット判定があるのも良い
戦闘面ではまあアホ程強い。
演出的に仕方が無いですが、初登場時なぜボコブリン如きに追われてたのか謎(笑)。
100年後にも存命なシーカー族3人はやっぱりたくましい
今回、隠しキャラ(?)として導師ミィズ・キョシアが出てきますが、個人的に期待していた攻撃方法なんかはインパにお株を奪われた感じ。流石はシーカー族。
ちょっとしたネタ枠まで担当するなど、全編通じてインパの存在は本当に大きかったなと思います。
最後はてっきり全員でウツシエを撮るかなと思ってたので、無かったのはちょっと残念。DLCの第二弾で来ないかなと密かに期待してます。
クリア後のストーリーの持っていき方もうまい
身を挺してゼルダを護ったテラコ。
映画ドラえもんのバギーを連想したのは自分だけじゃないはず(笑)。
ゼルダ無双でも通常クリアとクリア後の要素がありました。
クリア後の要素は蛇足になりがちだけど、そこに「テラコを復活させる」というちゃんとした意味があったのは良かった。
正直アクションゲーなので結局やる事自体は変わらないんですが、追加ストーリーの持って行き方としてはうまかったと思います。
壁画の切り絵風だった味のある真ED
またEDにも普通のEDと真EDとがあります。
真EDの方は一風変わった、切り絵っぽい雰囲気のEDだったんですが、テラコが中心になっていてこれも良かったです。
全ストーリーを振り返ると多少の突っ込みどころはあるものの、それも含めて楽しめたし本当に良く出来てたと思います。
四英傑のそれぞれのストーリーも欲しかった
基本的にストーリーに関しては、ほぼ文句の無い内容でしたが、欲を言えば四英傑の視点で描かれるエピソードをもうちょっと見たかったです。
それぞれのキャラ限定のミニチャレンジはいくつかある
クリア後でも良かったので、それぞれの視点で同時進行的なストーリーに添ってプレイ出来たら尚更良かった。
ただまあ、容量的な事を考えても、その辺りは流石に欲張りすぎかもですね。
未来組の参戦は賛否ありそう
BotWプレーヤーは知っているものの、この時間軸のリンク達はシド以外は全くの初対面な訳でまさに「誰?」状態。
英傑組はほぼ初対面だし、未来組からすれば歴史的偉人に会っている様な感覚?
シド以外の未来組は英傑達との関連性は薄いので、そこに関しては微妙に感じる人もいると思います。
ただゲームの性質上、プレイアブルキャラが少な過ぎるのも問題なので良い入れ方だったとも言えます。
出なかったら出なかったで絶対に物足りなさもあったと思うので難しいところですね。
四英傑とカースガノンとの対決が見られるのは熱い
ゼルダ無双では四英傑と各カースガノンとの戦闘シーンも少しですが見る事が出来ます。
ブレワイの段階でも「なぜ英傑達が負けたのか」については様々な考察がありました。
ガノンの復活の時期が早まったりと、この時点でもうブレワイとは歴史がズレてはいるので鵜呑みには出来ませんが、その理由らしきものも少し描写されてました。
リーバルは悪天候で爆弾矢が使えなくなってるシーンも
条件が悪かったり、100年後のカースガノンは(英傑側の奮闘or100年経つ事によって?)弱体化してるっぽかったりと、英傑側が敗れたのはそれなりの理由があった事がわかります。
ゼルダ無双での炎のカースガノン。炎を纏ってフサフサ。
100年後のBotWではこんな感じ。髪(?)も少し寂しくなっている。
カースガノン戦では未来組が助けに来た展開も熱かったですが、個人的には自力で倒しきるorリンクのみが助けに来るという様な展開も見たかった。
ただまあその辺は無いものねだりですね。
各キャラのモーションは良く出来ている
BotWでは各英傑の戦闘シーンはあまり見る事は出来なかったので、それを見る事が出来たのはやっぱりシンプルに面白かったです。
移動にもちゃんとキャラの特性が。ミファーの移動はちょっと笑った。
ウルボザの電気を帯びた攻撃や、ダルケルとユン坊がちゃんとゴロン族独特の転がる移動法だったりと最初は各キャラの個性を見るだけでもテンションが上がる。
それぞれの戦い方や移動方法も特徴が出てて、初見はそれを見てるだけでも楽しかったです。
多vs1のシチュエーションはウザ面白い
終盤になるほどボコブリンやリザルフォスといった雑魚も鬱陶しいくらいに仕事をします。
特に属性持ちのリザルフォスはある意味ボスより厄介だったりと「面倒な雑魚をどう処理するか」や自分の位置どりを考えたりと単純な連打ゲーで終わらなかったのは良かった。
BotWでも厄介だったオクタやウィズローブが絶妙にウザいんですが、それも含め多vs1というシチュエーションを感じられました。
神獣戦は微妙だけど
神獣戦はちょっとしたミニゲーム的な感覚。敵が小さく見にくかったりも。
神獣戦を最初にやった時は「なんだこれw」て感じではあったけど、神獣のスケール感を味わえるのは良かった。
高圧洗浄機を彷彿とさせるレーザー(笑)。手応えはあまりない。
神獣それぞれが「どう考えても地形が変わるだろ」ってくらいの暴れっぷりで、もはやマップ兵器と言っても過言では無いくらい(笑)。
神獣の中でも特にナボリスは強すぎ
それぞれの神獣の特性の違いも結構出てましたが、何故かルーダニアだけバリアは無く、イワロックの攻撃を掴んでカウンターのみ。ブレワイの時の偵察機で守れても良かった気が。
神獣戦はゲーム性としてはやや微妙ではあったものの無双ステージの箸休め的というか、なんだかんだであって良かったと思ってます。
キャラ同士の掛け合いが面白い
BotWでは英傑同士の絡みというのはあまり多く見られなかったので、そういったシーンが結構多く見られたのはうれしかったです。
またストーリー以外の部分でも
- プレイヤーの選択画面(ボイス)
- プレイ中のキャラの切り替え(ボイス)
- 左下に出てくるコメント(テキスト)
などで見られるキャラ同士の絡みはそれぞれの関係性が見えるので好きです。
細かい点ですが、従来のイメージを壊す事なくちゃんと補完されていた感がありました。
ムービーでも英傑同士、多くのやりとりが見られる
リーバルなんかはプライドの高さこそ見られるものの、リンク以外には普通にいい奴なんですよね。
特に他3人の英傑に対しては認め合ってる感じも伺えます。
他にも未来組はリンク+同世代の未来組にはフランクだけど、英傑達には礼儀正しく敬語。シドなんかは言葉や動作のみでも育ちの良さがちょこちょこ出てます。
未来組は意外というかある意味では「英傑組よりも大人かも」と思えるのがリアル。
子供とはいえ族長だけあって、英傑を前にするとルージュも礼儀正しい
それぞれがしっかりと英傑へのリスペクト感があったり、同種族間の絆を感じられるのも良かったですね。
ただ同じ時間軸でも生きてるからなのかインパだけは何故か同世代扱い(タメ語)。自分達の世界では長老なのに(笑)。この辺もちょっとした遊びというかネタ枠的でもあったかも。
1000KOに到達する事で、それぞれにコメントが用意されてます。リーバルのコメントは大体どれも面白くて好き。
四英傑の場合、幻影で自分と対峙した時の専用のセリフもある
左下に出てくるテキストは戦闘中なので見落としがちですが、相当な数が用意されていて組み合わせによって面白いセリフが見られたりもするので是非試してみて欲しいです。
ガーディアンの対処法はそれぞれに用意して欲しかった
不満というほどのものでは無いですが、ガーディアンの攻撃(回転とビーム)に対してはそれぞれ対処法があったら良かったかなと思います。
盾持ちキャラならガーディアンの回転でもビタロックを使わなくて済む(回避は全員可)
ガーディアンのビームは盾を装備しているリンク、ウルボザ、ルージュはガードジャストで跳ね返せますし、ダルケルは完全に無効化出来ます。
ただリーバル、ミファー含めた他のキャラは避けるor防ぐしか手段が無い。
シーカーストーンに頼るのもなんか嫌なのでせめて英傑だけでも対処法があればな、と。
ゲーム的にキャラ毎の差はあまりつけられないだろうし、難しいところですが。
やり込み過ぎると流石に飽きる
やり込みは結構なボリュームがあるんですが、最後になるとほぼほぼ武器の強化。
無双というゲーム自体が結構単調ですし、武器集めは作業になるので終盤は流石にちょっと飽きます。
まあこれはゼルダ無双に限った話ではなく、この手のアクションゲーの宿命ですね。
無双シリーズは思い入れのあるキャラだと面白いと知った
もともと無双シリーズにはあまり興味は無かったんですが、好きなキャラでプレイするのは想像以上に楽しかったです。
前作のゼルダ無双のハイラルオールスターズをはじめ無双シリーズはどちらかというとお祭り的な印象ですが、今回のゼルダ無双はしっかりとしたストーリーになっていたのも良かった。
決まると鬼強いシドのコンボ。癖のあるキャラほど使いこなせると面白い。
他の方の動画などを見ていても、人によって使い易いキャラは違う様で、その辺りのバランスも良く出来てたんじゃないかと。
一周目では未来組はあまり使わなかったんですが、慣れると面白いです。
追加DLCのエキスパンションパスではいくつかの問題も解消
追加のダウンロードコンテンツでは、出撃前に回復用のリンゴの数を確認・購入出来たり、武器枠が大幅に増えたりと多少改善されています。
武器枠の少なさ(主にリンク)を感じてた人は多かったと思うので結構ありがたい変更でした。
敵の武器を複製出来る新武器のフレイルは3種。外見以外では単発の強攻撃のみが変わる。
各武器の上限レベルが上がったのもあってか、以前よりはかなり武器集めが楽になりました。
ただ現時点の第一弾ではストーリー自体が追加された訳ではないので、本当に更にやり込みたい人用といった印象です。
上でも書きましたが、少しでもムービーなんかが追加されるのを期待して待ってます。
追記:DLC版の追加要素のまとめと感想はこちら
まとめ
自分の場合はBotWが好き過ぎて、このゲームをフラットに評価出来ない所もありますが、なんだかんだで結構楽しめたゲームでした。
DLCも買ったので、第二弾ではどんな追加がされるかも楽しみですね。
かなり長文になりましたが、読んで頂きありがとうございます。
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