MTRを今使うメリットはあるのか?【用途によっては全然アリ】

音楽
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一昔前にはかなり重宝された多重録音機材のMTR(マルチトラックレコーダー)。

最近ではDAW・DTMやスマホの台頭もあって、かなり影が薄くなってる感があります。

ここではZOOM R8とBOSS BR-80という、いまだにおすすめとしてもよく挙がる人気の2機種を中心にMTRのメリットを検討したいと思います。

 

ZOOM(ズーム) / 2トラック同時録音 8トラック同時再生

BOSS( ボス ) / 同時再生8トラック MTRモード、eBandモード、Live Recモードを搭載

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今あえてMTRを使うメリットはあるのか?

MTR2種
今現在「はたしてMTRが必要か?」と聞かれれば別に無くても問題は無いです。

多重録音するにあたっては他にも方法はありますし、多少のコストもかかってしまいます。

ただ、もちろんMTRならではのメリットもあります。

ちゃんと録音するならPC、簡易に録音するならスマホでも良い

今や簡易に録音するならスマホやタブレットでも出来ますし、しっかりと録音するならPCを使う事が一般的です。

そういった意味では現在のMTRの立ち位置は中途半端感もたしかにあるかも知れません。

MTRの手軽さは強い

とは言え、スマホを使用した場合、作業中に着信LINEなどが来たり、また何かを調べながらというのも難しくなってしまいます。

GarageBandとIRigのフル装備

スマホがこの状態で連絡が来ると結構大変

またPCでやるにしても、その為だけの起動は面倒くさかったりもします。

思いついたものをパッと録音したり、イメージをある程度の形にするには独立した専用機というのは強いです。

心理面含め作業をする上でのハードルをグッと下げてくれるのはうれしい点。

MTRの操作は基本的にはシンプル

この手の製品には決まって「直感的に操作出来る」との謳い文句が使われますが、MTRはまさにその通りで基本的な操作自体はわかりやすいです。

Zoom R8の操作パネル

ZOOM R8の操作パネル。筐体ならではの物理ボタンは使いやすい。

PCを使ったDAWソフトなどは出来る事は多いですが、ある程度慣れるまではシンプルな操作でも難儀したりと敷居が高いイメージは拭えません。

特に面倒だと継続する事自体が難しくなるのでシンプルさというのは大きいメリットです。

スケッチ的にまとめるならMTRが最適

MTRを使って録音しても最終的に仕上げるにはPCを使用するというケースも多いです。

ただ、そこはメーカー側も当然承知で、現在ではDAWソフトなどと連動する様な機種もありますし、逆にラフな音源をスケッチ的に簡単に作るにはMTRはかなり向いています

 

雑にまとめると手軽さ使い易さといった点が現在、MTRを使用する上での大きなメリットだと思います。

独自の機能を備えたMTRも多い

MTRなのでもちろんメインは多重録音になりますが、その機種ならではの機能を備えたものも多いです。

ここではBOSSのBR-80ZOOM R8に搭載されている機能を例にいくつか抜粋します。

オーディオインターフェース機能

現在販売されている多くのMTRが、オーディオインターフェース機能を搭載しています。

簡易のオーディオインターフェースiRig HD2

スマホ用として使用している簡易なオーディオインターフェースiRig HD2

スマホやPCを使うにしても、結局のところ楽器を録音するには何らかのオーディオインターフェースは必要になってくるのでMTRである程度は兼用出来るのは便利です。

内蔵マイク

アコギなどの生音はしっかりと録音する場合はマイクを立てての録音になりますが、MTRの場合簡易の内蔵マイクを搭載している機種もあります。

BR-80とR8はどちらも左右の下部にマイク付き。そこそこ音も良い。

一応はスマホでも可能とは言え、専用機器だけあって流石に音は違います。

内蔵エフェクト

一昔前のMTRは入力したものをそのまま録音する事が普通でしたが、現在では内蔵エフェクトを搭載している機種が多いです。

BR-80のcosmエフェクト

BR-80の場合、BOSSのCOSM(コズム) エフェクトを搭載。細かいセッティングも可。

エレキギターなどを録音する場合にはただシールドケーブルを挿すだけで、それなりの音を作れてしまうというのはありがたい点です。

シーケンスプレイ機能

MTRの機種によっては作成したプロジェクトを連続再生するシーケンスプレイ機能によって、ライブなどでバックトラック(伴奏)を同期再生させる事が出来るものもあります。

ZOOM R8などはそれ目当てで購入する人も多かったです。

 

またシーケンスプレイとは少し用途が違いますがBOSSのBR-80では様々なパターンをループして流してくれるeBandというモードがあってスケールだったりアドリブの練習にはかなり良いです。

BR-80のebandモード

eBandには様々なジャンルのバッキングトラックがある。テンポも変更可。BR-80はほぼこれ専用機。

どちらの機種でも自分で音源を取り込んで、それに合わせて練習するといった使い方も出来ます。

MTRの次世代機は特化型

繰り返しにはなりますがMTR自体の需要は減ってきていますし、今回の2機種も10年ほど前に発売されたにも関わらずいまだにオススメとして出てきます。

他の機材と違い、新機種というのが中々出にくい状況ですがそれでも

  • 複数人でのネット配信用に特化した様なTASCAM Mixcast 4
  • MTRというよりはライブで使用を想定したミキサーに近いZOOM LiveTrak L-12
  • タッチパネル付きのもはや独立したDAWの様なZOOM R20R12

なども発売されています。

MTRの市場ではもうほぼZOOMTASCAMの2強といった状況ですね。

現在発売されているものは、どれも少し値は張りますが単純な多重録音機器というよりも独立した機器ならではの独自機能を活かしたものが多い印象です。

MTRは必須では無いがあると便利

やや時代遅れ感のあるMTRですが、なんだかんだで独立した専用の機器というのは使い勝手が良いものです。

多重録音という点に限れば、現状は他で充分に代用は可能ですが、あるとやはり便利で個人的には好きです。

機種にもよりますが、気軽に作業に取り組めるというのは良いですね。

また本来のレコーディング機能以外の部分でも、人によってはむしろそちらの方が使えるといった場合もあるので用途から探してみるのも良いと思います。

 

ZOOM(ズーム) / 2トラック同時録音 8トラック同時再生
BOSS( ボス ) / 同時再生8トラック MTRモード、eBandモード、Live Recモードを搭載

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