いざエレキギターを弾こうと思っても、迷うのがエフェクター選び。
ここでは多くの人に好まれる定番のエフェクターを低価格帯のものを中心に紹介します。
今回は最初に買うエフェクターとしても多いであろう歪み系と空間系の2つの中から
- 多くの人に対応する幅広い音作り
- 出来るだけ低価格帯
- 扱いやすさ
あたりを基準にして選んでみたいと思います。
失敗しないエフェクター選び
エフェクターや音楽機材に限らず、誰でも失敗はしたくないですよね。
使用しているギター、アンプなど買ってみたものの、使ってる内に「なんか思ってたのと違う」という事もあるかと思います。
定番は多くの人が良いと思うから定番
エフェクター含め、ここ最近では完全にピンポイントというか特定の層向けに作られている様な機材も多いです。
個人的にはそういったものも好きなんですが、その分「合う・合わない」という点がハッキリしてきます。
出したい音、求める音は人それぞれ違いはありますが、その中で定番と言われるのものはやはり多くの人に選ばれるだけの説得力があります。
出来れば試奏してから買うのがオススメ
今回、紹介するものは定番のエフェクターなので、多くの楽器屋にも置いてあると思います。
最近はネットでの購入の方が安かったりもしますが、失敗しない機材選びをするならやはり一度は試奏してからの購入がおすすめ。
ここでは試奏動画も挙げていますが、弾き方や使用機材など人によって違うのであくまで参考程度にして貰えればと思います。
定番のおすすめ歪み系エフェクター
歪み系のエフェクターは大きく分けて3種類。
- オーバードライブ(OVERDRIVE)
- ディストーション(DISTORTION)
- ファズ(FUZZ)
基本的には下に行くほど、歪みます。
現在ではオーバードライブ寄りのディストーションだったりと、音だけでは明確に分けられないものもありますがとりあえずこの3種と思っておけば大丈夫です
ちなみに「ゆがみ」では無く「ひずみ」です。
BOSS Blues Driver BD-2
ブースターとしても使えるオーバードライブ
BD-2はBluesとの名称がついているので錯覚しがちですが、クランチ気味の軽めの歪みからガッツリ歪ませる事も出来たりと、一つでかなり幅広い使い方が出来ます。
またピッキングのニュアンスも出やすいので練習にも良いです。
ギター初心者の頃、オーバドライブの良さがあまりわからなかったんですが、コレは使い方も含めて色々とわかりやすかったですね。
単純な歪みだけで無くブースターとしても優れているので、そういう意味でも長く使えます。
BD-2は今は技クラフトモデルやモディファイされたものもあります。
どれもが良いものだとは思いますが、値段も含めて多くの人が使いやすいのは、なんだかんだでオリジナルな気がします。
PROCO ( プロコ ) / RAT2 ディストーション
ジェフベックはじめ、多くのギタリストに愛されてきたディストーション
現行のものは流石にかつてのビンテージものとは音が違うとは聞きますが、その分かなり扱いやすくなったんじゃないかと思います。
歪みの幅はかなり広くてクランチ〜ハイゲインまで使えます。
昔の機種は電源が一般的なセンターマイナスの規格ではなかったので、扱い辛さもあったんですが現行品ではしっかりと対応しています。
なので、もし中古品で探す場合はその点には注意して下さい。
新品の実売価格でも1万円程なのも魅力。
また、個人的にはディストーションならBOSSの定番のものも結構好きです。
ボスコンは耐久性も高く、DS-1に関しては安価なのも良いですね。
ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / Little Big Muff Pi
小柄になったド定番のファズ
BIG MUFFは年代によってロシア製だったりと色々音質の違いはあるんですが、Fuzzと言えばこのBIG MUFFの音をイメージする人も多いと思います。
ただBIG MUFF自体モノは本当に良いんですが、やたらデカくてエフェクターボードを圧迫しがち。
Little Big Muff Piは「リトルかビッグかどっちだよ」って言いたくなる様なネーミングですが小柄なアルミ筐体になって取り回しも良いと思います。
BIG MUFFにはnanoシリーズをはじめ、かなりの種類がありますが低音の出方と見た目(笑)でこれを挙げさせてもらいました。
オリジナル、nano、littleそれぞれの比較動画などもあるので参考になると思います。
JIM DUNLOP ( ジムダンロップ ) / FFM3 Fuzz Face Mini Hendrix
かのJimi Hendrixの使用で有名なFuzz FaceのミニVer
Fuzz Faceは従来のものも良いんですが、大きさ・仕様としてはやや使い辛い面もあります。
その点Fuzz Face miniシリーズはミニサイズになって使い易くなっているので、オススメ。
FFMには各種バリエーションがありますが、なんだかんだでこれが一番イメージしやすいモデルかと。
Fuzz Faceの特徴として、ギター側のVolに追従してくれるので手元でコントロールする感覚を掴む練習にも向いていると思います。
ギターのVolを絞ってクランチ気味にした、いわゆる鈴鳴りサウンドは愛好家も多いですね。
定番のおすすめ空間系エフェクター
自分の場合は歪み一択だったんですが、初めて買ったエフェクターが空間系のエフェクターという人も意外に多いです。
空間系エフェクターとは残響系とも呼ばれ、大きく分けると
- ディレイ(エコー)
- リバーブ(反響)
- ルーパー(ループ)
の3種に分かれます。
今回は空間系の中でもディレイ(エコー)に絞って紹介します。
Ibanez ( アイバニーズ ) / ADMINI ミニ・ アナログ・ディレイ
サイズとコスパに優れたアナログディレイ
ここ最近はエフェクターもかなり小型化の流れがあって、過去の名機をコンパクトにしたモデルで再現される事も増えてきました。
例に漏れずADMINIも名機AD9をベースにコンパクト化されたモデルで、柔らかいサウンドが特徴です。
ディレイはロングとショート用に使い分けたりする人も結構多いですが、このサイズなのでボードを圧迫せず足せるのでサブ的な使い方にも向いてるのが良いですね。
Ibanez系のミニペダルは見てわかるようにミニサイズだけあって、両サイド(ここではRepeatとBlend)のつまみが小さくなってます。
ここは固定して使う人も多いと思いますが、人によってはやや使いにくくあるかも。
ディレイタイムは20ms~600ms。
音質はもちろんですが、サイズと値段(大体8000円程)という点でも優れたペダルです。
MXR ( エムエックスアール ) / M169 Carbon Copy Analog Delay
言わずと知れたアナログの名機
ディレイに関しては「絶対にアナログ」という、こだわりがある人も多いです。
そういう人は昔から大体これを使ってた印象があります。ディレイサウンドにモジューレーションをかけられるのも◎。
もちろん曲にもよりますが「もうかけっぱなしでも良いんじゃないか」というくらい気持ちいい。
かなり昔からある機種ですが、今でも使ってる人が多い間違いの無い名機です。
サウンドハウスさんにも掲載されているデモ演奏。
欠点という程のものでは無いですがアナログの宿命というか、最近のロングディレイに慣れている人にからすればディレイタイムはやや短く感じるかも(最大600ms)。
現行ではミニ、デラックス、ブライトもありますが、ブライトは別物感があります。
BOSS ( ボス ) / DM-2W アナログディレイ
2種のモードを備えたフルアナログディレイ
エフェクター含め、音楽系の機材は時代に逆行してというか過去の名機を再現するといった事も多いです。
このDM-2Wもその一つで、DM-2を再現したスタンダードモード(ディレイタイムは20-300ms)とカスタムモード(ディレイタイムは最大800ms)の2種のモードを選択出来ます。
技クラフトシリーズは比較的新しい部類ですが、MaxonのADシリーズなんかと並んで既に名機の仲間入りしていると言って良いのではないでしょうか。
ちょうど今回紹介したアナログディレイ3種の比較動画があったので、載せておきます。
技クラフトシリーズはモノは良いですが、今回紹介したものの中では少し値段が高めなのがネック。(実売価格で2万近く)
その点以外は、初心者からベテランまで広く愛されるペダルだと思います。
TC ELECTRONIC ( ティーシーエレクトロニック ) / Flashback 2 Delay ディレイ・ペダル
2になってMASH機能も加わった、コスパ良の多機能ディレイ
個人的にですがデジタルディレイは選ぶのが難しいです。
というのも、多機能に越した事は無いんですがその分価格は際限無いですし、結局使うのは一部の機能だったりもするので。
とはいえ「色々と実験してみたい」という気持ちもあったりします。
その点ではFLASHBACKは多機能かつコスパに優れたディレイペダルなので、そういう色々試してたみたいという人にもおすすめ。
FLASHBACKシリーズの特徴としては良くも悪くもかなりクリアなサウンドです。
FLASHBACK2から搭載された感圧型(強く踏み込むと任意のパラメーターが変化する)のMASH機能はやや曲者ですが、足元で発振出来るのにはうれしい人も多そう。
MASH機能は2からなので、必要なければ中古で昔の機種を探すのも手だと思います。
ZOOM ( ズーム ) / MS-50G マルチストンプ マルチエフェクター
一つ持ってるとマジで便利なマルチストンプ
表示されている様にマルチエフェクターというよりはマルチストンプ。
発売当時の謳い文句は「どんなカードにもなるジョーカーの様なエフェクター」といった感じでしたが本当その通り。
それこそ定番の機材のモデルは大体入っているので、しっかりとボードを組む様になっても保険としても重宝します。
同時使用のエフェクトは最大で6種と従来のマルチエフェクターとしての使用も可。
神アプデとも言われたVer3で一気に使えるエフェクトも増えました。
音源を追加する場合はPCが必要だったり、今回入れるかは迷いましたが、やはりコスパがズバ抜けているので挙げない訳にはいかないかと。
空間系に特化したMS-70CDRもあるので、そっちもアリ。
ただ個人的には万能なMS-50Gがおすすめです。
エフェクター選びは失敗すら経験
失敗しないエフェクターの選び方とのテーマで書いてきましたが、個人的には機材選びに失敗は無い様にも感じます。
仮に自分とは合わない機材であっても、試行錯誤してなんとか自分のイメージに近い音を探っていくというのは本当に大きな経験になるからです。
買った当時はイマイチに感じていても数年経って久しぶりに使ってみると、改めて良さに気付くというのは結構良くある話ですしね。
エフェクターはリセールバリューがある
またエフェクターは最悪、自分に合わなくてもダメなら売れます。
スマホなんかのガジェットの様に短期間で型落ちして、一気に値段が下がるといった様な事もほとんど無いですしね。
というかエフェクターに関しては「もう必要無いかな」と一旦手放して、後に後悔して買い直すまでがセットまであります。
客観的に見れば超絶に無駄な行為ですが、自分含めギタリストあるあるだと思います(笑)。
今回紹介したものであれば、まず間違いは無いと思うので、気に入ったもの・気になるものがあれば是非色々試してみて下さい。
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